一部英語表記と日本語としての不具合はお許しください。また、必ず自己責任で、説明書を良く読んでください。
《》は当方のコメントです。
BOYER BRANSDEN
ERECTRONICS LTD
Frindsbury House,Cox Lane, MAIDSTONE,Kent,ME14 3HA ENGLAND
Telephone:01622 730939 Fax:01622 730930
MICRO-POWER
IGNITION SYSTEM FOR B.M.W 1979-80 MOTORCYCLES WITH THE CONTACT BREAKERS
MOUNTED IN A SEMI-SEALED HOUSING
(ポイント式で、ポイントが露出していないタイプ。トリガーユニットが缶のケースに入っている。2カ年しか生産されなかった)
必要な工具
標準的な工具。小・中のドライバー、小・大のプライヤー、エンジンの前ケース(以下「お面」ね)とコンタクトブレーカーのユニットのためのアレンキー、点火時期調整のためのタイミングライト、黒いP.V.C.テープ《黒くなくたってええだろう》
梱包パーツ一式
a)Micro-Power 電子ボックス(配線の付いた赤い箱)
b)ステータプレート(2つのコイルと2本の配線付き円形プリント基板)
c)マグネティックローター(2個のマグネット付き円形鉄板ユニット)
d)タイラップ (大2,小2)
取り付け方法
注意:
1) 安全のためにはバッテリーを外すか、マイナスのバッテリーケーブルを外します。このケーブルってさ、クラッチケーブルがちょうど真下にあるエンジンケース後ろにつながっているからわかるよ。なんでこんなことするかってーと、エンジンの前カバー(お面)を外す時にさ、交流発電機のダイオードがショートすることがあるから、これを避けるんだよね。
→管理人注:私も経験あります。結構凄いスパークでびっくりしました。
2) お面を外す(2本のアレンヘッドボルト)
3) エンジン前の下の方にあるコンタクトブレーカーユニットの横から出ている1本の配線をコネクターを外しちゃう。この線は使ねーから、テープで巻いて邪魔にならんようにしとこ。
4) コンタクトブレーカーのユニット全てを左右にあるアレンヘッドのボルト(点火時期調整用の長穴で固定してるやつ)をとって外します。プラスチックの通気用のパイプを抜き取ります。
5) コンタクトブレーカーのユニットを明るくて、外した部品を保管できる小さな箱を用意した綺麗な作業台か机の上に持ってきます。《汚い暗いところでやってもいいんだけど、細かい部品とか飛び散る部品が多いんだよね》
6) コンタクトブレーカーユニットを以下のように分解します。
(ア) 小さなスクリュードライバーで横をこじ開けながら点検用プレートを外します
(イ) 上面カバーから4mmの2本のネジを外し、カバーを外します。
(ウ) カバーの下にある4mmの2本のネジを外し、ベアリングユニット(プレートで中央にベアリング入り)を外します。
(エ) 大きな2本のプライヤーを使いながら、大きなサークリップにある突出部をつかんで、ねじりながら引っ張ることで外します。
(オ) ユニットの横にある3本の4mmのネジを外します。コンデンサーをコネクターを抜いて外します。
(カ) ユニットの横にある大きなゴムのグロメットを外します
(キ) コンタクトブレーカーとそれをマウントしているプレートを逆時計方向に約1.5cm固定ネジが止まる突起部が大きなグロメットの穴の半分程度まで回転させます。これでケースから取り出すことができます。
(ク) 中央のシャフトにコンタクトブレーカーのカムを固定しているサークリップを小さなスクリュードライバーを使って外します。
(ケ) ガバナーの重り(bob weight)のスプリングを小さなプライヤーで外し、コンタクトブレーカーのカムを滑らすように取り去ります。
(コ) 小さなスクリュードライバーとプライヤーあるいは複数プライヤーを使いながら進角用の重りを固定している小さな2つのサークリップを取って外します。これで完全にコンタクトブレーカーユニットは分解できました。
7) マグネティックローターを中央のシャフトに沿って、ガバナーの重りを装着していたプレートとは反対側に、マグネットと大きなフランジがくるように装着する。二本のガバナーの重り用のピンは必ずローターと噛み合うので、スプリングマウントのブラケットを曲げてぶつからないようにする。《厚さ1.5mmくらいのプレートを狭い中で曲げるので、これが結構大変。シャフトを抜くには圧入ピンを抜くのが面倒だし。私の場合はまず、プレートを削って、装着し、これとブラケットの間にマイナスドライバー入れてねじ曲げた。プレートをテコの支点にした感じ。曲げすぎるとケースにぶつかるので要注意。》あらゆるワッシャーシムは取り去る。
8) ローターを押さえるように中央のシャフトにサークリップを装着し直す
9) ステータープレートから2個のネジとワッシャーを取り去り、コイルとマウント用ブラケットが上を向くように装着する。出力用配線は四角い穴から引っ張り出す。《四角い穴から配線が出るけど、隙間がある。私の場合はここを弾性のあるシリコンコーキングで埋めました》プレートが水平にフィットするように、ケースの3箇所の出っ張りに、押しつける。2本の小さな装着用ビスで締め付ける。
10) ハウジングの上の大きなサークリップを大きなゴムのグロメットとともに装着し直します。これは小さなフラットに切った部分はステータープレートを避けるように付ける必要があります。
11) 上面のベアリングを戻し、2個のネジで締め付けます
12) 上面のカバーを戻し、2個のネジで締め付け、横の点検用プレートを戻します。
13) ユニット全体を調整用長穴にあわせて、中途半端な状態でエンジンに戻します。駆動用のカップリングは回転方向に1箇所しか合わないことに気づきなさい。緩く2本のネジを締め付けます。
14) 配線をケースの左側を這わせて、通気用パイプを戻します。
15) 燃料タンクを外します。
16) イグニッションコイルを戻します。イグニッションユニットを大きなタイラップで位置決めします。
17) エンジンケースの前方上から、ちょうど、前側のイグニッションコイルの下に来ているコンタクトブレーカーの線を確認します。イグニッションコイルから外し、テープでカバーします。(この配線は使いません)
18) イグニッションボックスにある黒い線をイグニッションコイルのマイナス端子につなぎます。(ツインプラグの最初の方)
19) 電子ボックスから出ている緑の線をイグニッションコイルのプラスの端子につなぎます(ツインプラグの2番目の方)。この端子にはすでに緑の線がつながっています。スペアーの配線プレートを使います。
20) しっかりしたアースポイントに茶色の線を配線します。
21) エンジンケースの前に黒/黄色・黒/白の線を這わせます。ゴムのグロメットを外して、この配線をグロメットの下に装着します。ポイント容器からの配線のつなげます.
22) 配線をきっちりと配置し、バッテリーと燃料タンクを戻します。
23) エンジンを始動し暖気します(3,4分)
24) タイミング調整用のゴム栓を外して、タイミングライトをつなげます。
25) コンタクトブレーカーハウジングを長穴で調整しながら、点火時期は、3500r.p.m.でフルアドバンスマーク(Fポイント)になるようにします。ツインプラグはベストの状態から、3,4度遅らせます
26) バッテリーのアースコードを外して、エンジンの前カバーを戻します。アースコードを戻し、タイミング調整用の穴のゴムを戻します。さー装着は完了です。
以下は、装着後の感想とコメントです。
一番大変なのは、トリガースプリングのステーを曲げる部分。シャフトやベアリングに無理がかかるので、慎重にやらざるを得ない。完全に抜いてとも思ったが、シャフトにはピンが圧入されており、これは、それなりの治具がないと、それこそ取り返しきかなくなる。
そこで、最初はステーを曲げるを嫌がって、ローターを削った。装着はできたけど、ステータープレートに当たって回転しない。ということで、結果として、削ったローターを支点にうまくステーを曲げることができた。
点火時期は、目一杯早めて、ようやく基準値程度。原因は不明(2号Iさんは、年式違うけど、長穴の中央くらいの位置で基準値が出せる)。おそらく、2本のビスで止まっているステータープレートのステーの個体差かもしれない。調子はすごくいいけど、チューンしたヘッドには、基準よりも早めの点火時期も試してベストを探したい。このため、今後は、ステータープレートをずらして、基準値が長穴の中央にくるくらいにする予定。具体的にはハウジングに穴を開けて、プレート固定位置をずらします。
総合的には、ポイントのメンテが不要になったという信頼性の向上のメリットが大きい。エンジンフィーリングは若干マイルド(振動が少なくなる)になったかなという感じです。特に中速から高速へかけてのスムーズさがいい感じである。これは、機械式ガバナーと電気式進角の違いだと思う。家内のHDは、逆に、電気式を機械式に変更することで、ワイルドさが出てきた。全体的には非常に満足しています。
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